胎動わかんない。
もうお腹がだいぶ大きくなったが、マタニティウェアは相変わらず買っていない。今日はお気に入りのTシャツをお気に入りのジーンズにインしてタイで買ったラブリーヘアゴムでとめている。
4回目の妊婦健診はすべて順調で、性別は、赤ちゃんがお股をぴったり閉じていたのではっきりとは分からなかった。性別で準備するものを変えるつもりはないので、産まれたときに分かるくらいで十分だ。
でもやっぱり「性別がわかる」はひとつのイベントになっていて、Instagramには性別発表ケーキの動画がたくさん出てくるし、会う人会う人に性別を聞かれたりする。
わたしも、別に楽しみじゃねーし、てわけではない。
お腹が大きくなることしか楽しみじゃないことは変わっていないけれど。
同じくらいイベント化しているのが胎動(お腹の中で赤ちゃんが動くこと)で、妊娠週数のあれこれを知っている人と話すとよく「胎動は?」と聞かれる。
わたしは胎動が分からない。だからいつも「うーん分かんなくてー💦」と答えている。そう答え続けて何週間になるだろう。このやりとり何回目だ。
そう、だんだん胎動胎動言われるのにイライラしてきた。
毎日見ているアプリninaruから拝借しました。
別のサイトに、胎動を「どぅるん」「もどぅるん」と表してあるのを見て、しばらく夫婦の間で「もどぅるん」が流行った。
胎動は妊娠週数によっては、感じなくなったら病院に行くべきとされている大切な合図なので、大事な感覚だとは理解している。
産婦人科で「胎動は感じますか〜?」と聞かれて、「赤ちゃん元気に動いているので、そのうちわかるようになりますよ〜」と言われた。それを医者から言われるのと医者でない人から言われるのとではやっぱりなんか違う。
なんか、なんか言語化してみる。
18〜22週の妊婦が感じる胎動は「胃腸が動いてるな〜」とほぼ同じだ。そして私は一般的な妊婦さん同様便秘だ。つまり胎動を感じるかどうかは、わたしの便秘の具合と一緒、わたしのプライバシーである!というのが今のわたしの認識なのかもしれない。
また、毎日お腹に耳をくっつけて私よりも赤ちゃんに話しかけている夫は別にして、客観的に胎動を感じているかどうかを判断することはできない。私がそうだと思ったら胎動であるし、私がそうでないと思ったら胎動でないのだ。
めっちゃ感覚の話だ。
めっちゃ感覚の話を、会う人会う人に説明しなければいけないことが、嫌なのかもしれない。
自分の性や病気や特性について、説明することを日々求められる人たちのことを、想像した。
実は今日電車に乗っていて、へその下が「のん」と動いた。最近で1番胎動っぽかったが、空気が腸の中で移動する感じと同じと言えば同じだった。
私がこれを胎動だと思ったかどうかは内緒にしてやろうと思った。
夫以外には。